新総主事就任のご挨拶
2025年度4月より、神戸YMCA総主事を拝命いたしました小澤 昌甲でございます。
神戸市長田区にありました西神戸YMCAで、学生時代に学生ボランティア活動に携わり、企業に就職後、YMCAに奉職してからは外国人を対象にした日本語学校、学童保育、野外活動、青少年キャンプ等を担当しました。
その最中、1995年に阪神・淡路大震災に遭遇し、神戸市長田区で復興支援活動に従事しました。全国から神戸YMCAに駆けつけてくださった5万人以上の方々と共に、地域の救援復興活動に従事し、ボランティアコーディネートを担当しました。
その後、西宮YMCA、西神戸(学園都市)YMCAで野外活動、キャンプ等のウエルネス事業、学童保育クラブ、発達支援事業に携わり、今年3月までの20年間は、主に認定こども園の責任者として運営を担ってまいりました。
このたびの重責に気持ちを新たにして、子どもたち、若者たちを共に育み、平和な地域社会の実現のために人に仕える人を育むことに、誠心誠意努めることをお約束して、新たな年度を始めてまいります。
さて、2025年は節目の年と言われます。阪神・淡路大震災から30年、また戦後80年の節目に、私たちは「共に生きること」の意義を問うことを忘れてはならないと改めて思います。
日本の社会は人口減少、少子・高齢化が加速しています。担い手不足という言葉も地域からの声として聞くようになりました。
戦後、幸せを求めて生き、働き、子どもや若者が未来に希望を抱ける社会になるように願い、見事に経済的に成長した日本では、豊かに生活を送ることができていました。
しかし、物質的に豊かになった現代においても、子育て不安や虐待、孤独、孤立に苦しむ人、いじめや差別に遭い心を痛める人、頻繁に起こる災害や気候の温暖化に不安を覚える人、経済的、社会的格差に苛まれる人がいることも事実です。
このような社会を目指して生きてきたのではなかったことでしょう。成熟した社会の中で、今、日本は、経験したことのない環境や人口の変動に遭遇しています。科学技術や通信はますます進化し、生活が便利になり、世界の情報も非常にたやすく得ることができるようになりました。一方それは、人間が開発してきた科学技術に人間がコントロールされる時代になったとも言えます。
不確かな、複雑な時代においても柔軟な発想を持ち、困難の中にあっても未来を切り開くのは子どもや若者であることを信じ、希望を持って「共に生きる」平和な社会を築いていくこと。そのために、さまざまな方々と、自律的そして持続的な社会を目指して、共に歩んでいくことに努めていきたいと思います。
神様は「あなたがたは世の光である。」<マタイによる福音書5章14節>と示されています。そして、その前文には「あなたがたは地の塩である。」と示されています。子ども、若者が、そして今日出会う隣人が、世の光となることを願い、神様に祈り求め、一人ひとりが交わりを深めながら、歩みを進めていきましょう。主の平和が皆さんと共にありますように。
神戸市長田区にありました西神戸YMCAで、学生時代に学生ボランティア活動に携わり、企業に就職後、YMCAに奉職してからは外国人を対象にした日本語学校、学童保育、野外活動、青少年キャンプ等を担当しました。
その最中、1995年に阪神・淡路大震災に遭遇し、神戸市長田区で復興支援活動に従事しました。全国から神戸YMCAに駆けつけてくださった5万人以上の方々と共に、地域の救援復興活動に従事し、ボランティアコーディネートを担当しました。
その後、西宮YMCA、西神戸(学園都市)YMCAで野外活動、キャンプ等のウエルネス事業、学童保育クラブ、発達支援事業に携わり、今年3月までの20年間は、主に認定こども園の責任者として運営を担ってまいりました。
このたびの重責に気持ちを新たにして、子どもたち、若者たちを共に育み、平和な地域社会の実現のために人に仕える人を育むことに、誠心誠意努めることをお約束して、新たな年度を始めてまいります。
さて、2025年は節目の年と言われます。阪神・淡路大震災から30年、また戦後80年の節目に、私たちは「共に生きること」の意義を問うことを忘れてはならないと改めて思います。
日本の社会は人口減少、少子・高齢化が加速しています。担い手不足という言葉も地域からの声として聞くようになりました。
戦後、幸せを求めて生き、働き、子どもや若者が未来に希望を抱ける社会になるように願い、見事に経済的に成長した日本では、豊かに生活を送ることができていました。
しかし、物質的に豊かになった現代においても、子育て不安や虐待、孤独、孤立に苦しむ人、いじめや差別に遭い心を痛める人、頻繁に起こる災害や気候の温暖化に不安を覚える人、経済的、社会的格差に苛まれる人がいることも事実です。
このような社会を目指して生きてきたのではなかったことでしょう。成熟した社会の中で、今、日本は、経験したことのない環境や人口の変動に遭遇しています。科学技術や通信はますます進化し、生活が便利になり、世界の情報も非常にたやすく得ることができるようになりました。一方それは、人間が開発してきた科学技術に人間がコントロールされる時代になったとも言えます。
不確かな、複雑な時代においても柔軟な発想を持ち、困難の中にあっても未来を切り開くのは子どもや若者であることを信じ、希望を持って「共に生きる」平和な社会を築いていくこと。そのために、さまざまな方々と、自律的そして持続的な社会を目指して、共に歩んでいくことに努めていきたいと思います。
神様は「あなたがたは世の光である。」<マタイによる福音書5章14節>と示されています。そして、その前文には「あなたがたは地の塩である。」と示されています。子ども、若者が、そして今日出会う隣人が、世の光となることを願い、神様に祈り求め、一人ひとりが交わりを深めながら、歩みを進めていきましょう。主の平和が皆さんと共にありますように。
公益財団法人神戸YMCA 理事長 中道基夫
公益財団法人神戸YMCA 総主事 小澤昌甲