神戸青年2002年/7・8月号 目次 <<7月号>> << 5月号 >> << 4月号 >> << 3月号 >>
5月24日、財団法人神戸キリスト教青年会の2002年度定期総会が開催されました。 宮田理事長が議長となり、点呼の結果出席者数116名、委任状提出者数237名、合計353名で総会成立を宣言し、議事に入りました。
第1号議案、2001年度事業報告および収支決算報告が水野総主事よりあり、財政再建のための体質改善への取り組みが報告されました。特に職員組織の改革、専門学校の移転等の具体的なあゆみが強調されました。また、余島
周年募金を感謝を持って終了したことが報告され、引き続き第2号議案の2002年度事業方針計画と収支予算について、財政再建のよりいっそうの推進、会員制度の改革、さらに来る2011年(神戸YMCA125周年)にむけてのグランドデザインプロジェクトに全力を挙げることなどが承認されました。
第3号議案では会則(寄付行為細則)の改正について藤村理事より説明があり、総会構成員は維持会員より選出すること、新たにユースボランティア維持会員をもうけることなどが強調され、質疑応答の後、承認されました。
第4号議案、役員の選任では役員候補推薦委員会から推薦された新理事候補5名が選任され、退任の宮田満雄、小西孝彦、渡辺守、の各理事、山口徹常務理事に感謝の拍手が送られました。また、退任する宮田理事長、小西理事にはこれまでのご奉仕に感謝し、神戸YMCA名誉理事就任が発表され、感謝の盾が授与されました。
また、今回、名誉会員として土屋利雄、渡辺敏夫、井上耕作の三氏が、また、神戸YMCAボランティア奨励賞として阿部望、大木素行、鈴木博和、光子夫妻、塚原美智、中嶋甫、村山一郎、岡重里、松嶌博子、前田裕子の各氏が選ばれ、授与式が行われました。最後に神戸YMCAの希望ともいえる若きボランティアリーダーが紹介され、大きな拍手を浴びました。
新しい革袋に新しい葡萄酒が注がれ、ますます主に喜ばれるYMCAとなりますよう、みなさまのご指導、ご協力を切に願う次第です。
武田寿子新理事長就任、新たな時代へ
武田寿子新理事長 | 藤村洋新副理事長 |
総会休憩の間開催された臨時理事会にて新理事長に武田寿子理事、副理事長に藤村洋理事が選任され、それぞれの挨拶には総会会場より大きな拍手が送られました。特に日本YMCA史上初の女性理事長誕生ということで内外に新生神戸YMCAの変革を大きくアピールするものとなりました。
新理事長メッセージ
117年目を歩みだした神戸YMCAは今変わろうとしています。変わらなければ少子化、経済不況のこの厳しい状況を乗りきることができないのではないでしょうか? 先の予測ができない大変不安定な社会にあって、ヤングでもなく男性でもなく、信仰的にも弱い私が、理事長と言う重責を担うことになりました。なぜこんな足らない小さな『器』を主は用いられようとするのか、何度も問いかけました。モーセが「私は何者なのでしょうか」といぶかり問いかけた出エジプト記のモーセのように私も悩みました。しかし、総会で暖かな励ましをいただき「主が共にいてくださる」だけでなく、理事や会員の皆様が、支えてくださるのだと確信し、「力は弱さの中でこそ十分に発揮される」の年間聖句を信じて、微力を尽くそうと決意いたしました。変わることの大切さと変えてはいけないものをしっかり見極めて行くために、皆様の知恵と、力と祈りをおよせください。
神戸YMCAをどのように再生するのかは、私たち会員一人ひとりに問われていることだと思います。ジェンダーの公平な社会、弱いもの、苦しむもの、差別されているものに目を向けることのできる子どもたちの心を育てることが、神戸YMCAの再生の基盤にならなければいけないのではないでしょうか? 年前中学生として神戸YMCAにはじめて参加したとき、そこには、元気さ、優しさ、たのしさ、すばらしいリーダー、面白い大人がいて、いつも心がわくわくしました。
水野総主事とともに新しい歩みを始めた神戸YMCAを支え、あのわくわくした経験を次の世代に伝えましょう。皆様のご支援とご協力をお願いいたします。
新理事紹介
新理事は5名、任期は3年です。〔氏名(敬称略)、1.所属教会、2.勤務先、3.YMCAでの役割〕
多胡 葉子 (たご・ようこ) | 1.日本基督教団甲東教会 |
3.東部地域委員・宝塚ワイズメンズクラブ | |
中條 道雄 (ちゅうじょう・みちお) | 1.神戸ユニオン教会 |
2.関西学院大学総合政策学部 | |
3.広報委員・グランドデザイン策定委員・三田ワイズメンズクラブ | |
富川 直彦 (とみかわ・なおひこ) | 1.日本基督教団神戸教会 |
2.新キャタピラー三菱 | |
3.前評議員 | |
藤井 良三 (ふじい・りょうぞう) | 1.日本基督教団宝塚教会 |
2.(財)こうべ市民福祉振興協会 | |
3.前理事・ヒューマンケアーサービス委員長・宝塚ワイズメンズクラブ | |
森 章一 (もり・しょういち) | 1.日本基督教団神戸栄光教会 |
2.森歯科医院 | |
3.前理事・西部地域委員長・学校法人理事・神戸ワイズメンズクラブ |
国を挙げて、またマスコミ総動員のワールドカップ。その熱狂ぶりと莫大な経費等々、大きなしこりをもってフランス、ウルグアイ戦を観ておりました
◆白いユニフォームのフランスチームの殆どがブラックであったのは大きな驚きでした。持てる力を出しつくしてのドラマは引き分けに終わりました。選手たちの中に、勝負以上のこだわりを感じました。多くの人種が集い、階級意識が未だに根強く残り、ともすると民族排斥運動の起こりかねないフランスという国で、勝利による一つのフランスを選手たちが叫んだのだと思われます
◆平和と一致は自然発生ではなく、勝ち取るものであるとの必死の叫びであったように思えます
◆「平和」の類語には平穏、安泰、静寂、沈黙、戦争のないことと出てきます。これらの言葉は殆ど人間の意志が加わらない静の状況を表します。平和や一致は希望の中で汗を流し、何回も積みかさねていく中で、勝ち取るものであるという事を、今回改めて気づかされた次第です
◆「ワールドカップ」によって私たちの置かれている状況から目隠しされる事を懸念しつつも、福音的な平和、キリストの平和を創るものとして、心打たれる戦いを観せていただきました。 (諏訪 榮治郎)
テロ他緊急支援
昨年度は、9月11日の米国同時多発テロに端を発し、世界的に注視を集めたアフガン難民への支援において、神戸YMCAにおいても街頭募金やチャリティーコンサートなどにより運動的な広がりとインパクトを、もちろん募金額においても多くを集めることができました。
緊急支援へ向けてのプログラム計画、実施に携ってくださったワイズメンズクラブやユースボランティア、メンバーの方々に、とりわけ心よりお礼申しあげます。
また例年の地道な支援活動が着実に成果を上げていますのも、皆様の募金、つまり「お心ざし」があってこそです。今後とも、YMCA国際協力募金運動へのご協力をお願い申しあげます。
あなたの心を、苦難にあえぐ人々へ。それは一人ひとりが参画できる小さな「平和」への貢献です。
平和な世界へ
アフガニスタン難民支援街頭募金 | インド西部地震に見舞われたガンディダムYMCAでの防災・危機管理セミナー |
<2001年度募金使途報告>
「アジア・パシフィック地域・アフリカYMCA同盟の難民事業・地域開発事業」=1,500,000円
日本YMCA同盟を通じて次のような活動に用いられました。
@YMCA運動間協力強化のための資金協力
開発途上にある国々の貧困・差別・人権・教育・人口・地球環境などの課題に取り組むYMCAへの支援、対象国としてはスリランカ・ベトナム・ヨルダンの各国YMCA
A持続的開発、自助・自立を目指すプロジェクトへの協力
貧困の中にある人々の自立促進事業(職業訓練)、次世代と共に取り組むべき課題に対する諸事業(特に対人地雷廃絶のための活動、地雷により障害を負った人々の社会復帰のための活動などへの援助)
B難民・移民/外国人移住労働者のための協力
CYMCA指導者のリーダーシップ開発/エンパワーメント
Dアジア同盟ゴールデン・アニバーサリー・トラスト基金への協力
アジア同盟50周年を記念して設立する基金(アジア・パシフィック地域のYMCAの開発プロジェクト、環境保全プロジェクト、識字教育プロジェクトを実施する際の資金です)への援助
E緊急救援・災害復興事業
F緊急救援対策資金(リザーブ・ファンド)
G啓発・学習活動
「緊急救援・復興支援事業」=1,484,716円
日本YMCA同盟を始め、現地NGOや神戸の海外災害援助市民センター(CODE)と協力して以下のような災害や戦争・紛争地の緊急救援や復興支援を行いました。
@米国同時多発テロ被害への支援(134,959円)
ニューヨークYMCAが行った被害者のケア・プロジェクトを支援。
Aアフガニスタン難民支援(785,714円)
SVA、難民を助ける会、ピースウィンズジャパン、セーブ・ザ・チルドレンを通じ、難民支援の事業に協力。
Bインド西部地震復興支援他(264,043円)
被災地ガンディダムのYM他CAを中心に実施している復興支援活動をサポート。
C海外災害援助市民センタ(CODE)へ(100,000円)
CODEの活動をサポート。
D緊急災害支援基金として(200,000円)
「神戸YMCA単独または他YMCAとの協力プロジェクト」=2,062,521円
神戸YMCAの国際協力プロジェクト、または他YMCAのプロジェクトへの協力などに用いられました。
@アジア農村開発事業(693,000円)
第19回タイワークキャンプ。タイ北部プレー県の農村での小学校校舎建設プロジェクト。
AチェンマイYMCA国際センター取り組み支援(263,655円)
日本語教師派遣事業(永井道子さん、福岡さん)他。
B神戸YMCA日本語学校就学生奨学金(250,000円)
「留学生」よりも支援・補償制度が十分ではなく、日本でさまざまな困難に直面するアジアからの「就学生」を支援。
C国際活動リーダーシップ養成(256,010円)
国際協力の担い手となるユースを中心に、国際会議・研修参加を支援。
Dエイズ孤児ケアセンター支援(250,000円)
バンコク・横浜YMCA協働事業、エイズ孤児ケアセンター"Happy Home"建設・運営の支援。
E開発教育・国際理解教育の充実(291,912円)
地域開発セミナーに関連して、報告書作成等の費用。
F資料収集・事務経費他(57,944円)<2001年度募金使途報告>
雨の季節を迎えています。人間というものは勝手なもので、降ったら降ったで鬱陶しく思ってテルテル坊主を作ったり、逆に日照りが続くと雨乞いをしたりして降る降らないを神に祈り求めるのです。つまり、ままならない自然現象に人間とは無力なものです。しかし、雨は恵みです。聖書にも天の父は「正しい者にも正しくない者にも雨を降らせてくださる」(マタイ5:45)とあるように、雨を厳しい自然の脅威として表現する一方、豊かな恵みの賜物として表しています。
神が正しい者にも正しくない者にも雨を降らすと記された、そのイスラエル・パレスチナの地で、今もなお許し合うことが困難な人々によって平和の実現が遠のいています。私たち神戸YMCAは「平和を創り出す集会」として、5月よりイスラエル・パレスチナの現実を学びつつ祈り、平和を求める集いを重ねていますが、一日も早い平安を祈らずにおられません。
私の好きなクリスチャンの詩人で八木重吉(1898-1927)という人がいます。極貧の生活の中で肺の病のために若くして亡くなりましたが、彼の晩年の詩で私の愛する「雨」(詩集「母の瞳」所収)という詩があります。
「 雨
雨のおとがきこえる
雨がふっていたのだ
あのおとのようにそっと世のためにはたらいていよう
雨があがるようにしずかに死んでゆこう 」
病弱で床に伏した詩人が恵みの雨に自分をなぞらえて精一杯生きようとしているこの詩はいつ読んでも私の心を打ちます。八木重吉が理想としたさりげない「そっと」働く生き方に共感します。私はあの音のように「そっと」働く有り様がYMCAの有り様ではないかと思っています。はなばなしく、けたたましく働くのではなく、そっと働いていたいと思うのです。なぜなら神の愛は「そっと」私たちに注がれているのではないかと思うからです。人知れず……。
おそらくパレスチナや中東アジアの雨は厳しい自然環境の中で日本のようにそっとは降らずに騒々しく荒れ狂って降るのではないでしょうか。しかし、私はできればそっとやさしく両国の上に降りしきってほしいと願います。また、世界の各地でかの地の平和を祈りながら、そのためにそっと働いている多くの人々に、神の恵みの雨が豊かに降り注がれることを祈ります。まもなく梅雨があけようとする平和な日本より……。
(総主事 水野雄二)
ひとりひとりのこころが、安寧であれば、
安心であれば、きっとね・・・・平和は奏でられる。
そう、わたしは信じているの。
つながっているのだから。
不安をとりのぞき、思い込みのフレームをそっと
はずしてくださいな。
いやなあの人の、すてきな場面が
すぅーっと、心の中に平安を届けてくれたりするよ。
すぅーーと。
ずっと、平和・・・・・それは、心の平和をとりもどそう。
すんふぁ
今月号より、コラム「ファミリー」をスタートさせます。YMCAの現場を通して見える現代家族の様々な側面を、特に喜怒哀楽の気持ちを大切にとらえていきたいと思います。
「新しい家族」
一人ひとりの顔が違うように、家族にも一〇あれば一〇通りの顔(家族)があります。
これまでいろんな家族に出会ってきましたが、一つの家族の、全歴史に全部つき合うことはできなくて、私がかかわれるのは、そのうちのほんの一部分の短い期間です。
その一部だけで「家族」を云々することはできませんが、いつも中心に「子ども」を据えてみてしまうのは、わたしの生業のせいでしょうか。
「子は親の鏡」とは古くから言われることですが、自分自身の子育てを振り返ってみてもあー結果がこれなんだな″とまた自分を映してみることです。すると親としてのあり様が、また子どもの姿が良くも悪くもそれを含めて、「家族」なんだと思い知らされるのです。
その中で自戒するように思っているのは、「ずいぶん子どもに助けられてきたな」ということです。
目の前にいるたくさんの家族を見ていても、その中心にいる子どもたちが、けなげにがんばっているのが伝わってくるのです。子どものやさしさ、子どもの親に対する愛に支えられているのは、むしろ親のほうではないかというケースにいくつも出会います。
例えば、わたしたちから見て「もう少し子どものことを考えてやってほしい。」と思うことがよくあります。でも親のほうは、どうしても仕事の都合や自分の都合を優先せざるを得ないことがあるようで、そんなときはどうしてもしわ寄せが、子どもにいきます。
「社会はそんなに甘くはないよ。子ども中心になんてやっていてられない」ということでしょう。
工夫の一つとして、祖父母に頼れない場合は、ベビーシッターやファミリーサポートのひとたちにお願いしているケースが増えました。
仕事や病気のときだけでなく、母親のリフレッシュのために利用している人もいます。子どもたちにとっては、これも新しい(もう一つの)家族とはいえないでしょうか。
保育園が園児にとっての「もう一つの家」なら、シッターさんの家も同様です。子どもは保育園と同じように最初は慣れなくて泣いていても、慣れれば上手に自分を出して過ごしています。
だけど本当のところ子どもたちはどのように思っているのでしょうか。
子どもが子どもである時期は、そんなに長い期間ではないので、ちょっと立ち止まって見ていく余裕(保障)が社会的にあれば、ずいぶん子どもの 「ガマン」は減る事でしょうし、親の心的負担もぐんと軽くなるはずです。家族が家族として十分な時間が取れるよう、また、あっという間の子ども時代を子どもが子どもとしていられるようにと願います。
日本の伝統的な子育て環境が変化してきた今の時代に、若い父母が子どもを産み育てるということが、喜びや励み以上に、どれだけ大変かということがわかるだけに、周囲にその若い家族を支える環境(人、場所)がどのように整っているかが大切なポイントです。
地域にある保育所(園)は、今その役割をどこまで担えるのか、また担っていい限界はどこまでなのか、と考えながらの日々です。 (YMCA保育園 星野 昌枝)
特別募金
第2回ワイガヤ会、学園都市ワイズメンズクラブ、第1回財団理事会、「元気です。神戸から」、神戸朝祷会、宮城学院中学校高等学校宗教部、東邦大学
余島50周年記念募金
江口 満、川島 憲志・恵美、神戸ポートワイズメンズクラブ
2002年4月22日〜6月10日
募金感謝
余島野外活動センターの、年代物のエアコンを新しく取り替え、キャビンで快適に過ごせるようにと6月19日、匿名で200万円の募金を頂きました。心より感謝いたします。早速、業者に工事の依頼をさせていただきました。夏のシーズンまでには、各キャビンに新しいエアコンが設置される予定です。
ご寄付頂いた方、快適なキャビンを用意してお待ちしていますので、夏の余島にぜひおいで下さい。職員一同、心よりお待ちいたしております。
5/16第1回集会のひとコマ
W杯サッカーの熱狂の陰に隠れる形になっているが、イスラエル・パレスチナ間のテロとその報復行動は続いている。そんな中、平和を願う様々なNPO/NGO関係者や宗教家などが一堂に集い、宗教、信条をも越え、共に「平和を創り出す」集会が5月に2回、神戸YMCAで行われ、7月にも計画されている。
私たちは平穏な日常に慣らされた自らのありようを問いつつも、平和と、いのちと人権を優先する世界の実現に、こだわり続けたいと願った。「平和を創り出す集会」はそのひとつの表現である。
第1回は、5月 日。 名が集い、心をひとつにして、平和の実現を祈り歌い語った。「平和を願う音楽と祈りのとき」との副題通り、ハンドベルの演奏で始まり、集会に至る経緯報告の後、参加者がそれぞれのスタイルで自由に平和への思いを表現した。祈りを捧げる者、平和祈願の「回向」を朗々と唱える僧侶、詩や本の一部を朗読する者、自作の歌を歌う者、そして最後に全員でギター演奏に合わせ「イマジン」を歌った。自由な空間と時間の中、様々な人々が「平和を願う」一つの思いを共有できた大変ユニークで貴重な集会となった。会の最後には、署名が呼びかけられ、集まった署名がパレスチナ・イスラエル・国連宛に送られた。
第2回は、5月 日、パレスチナでイスラエル軍に銃撃され負傷した清末愛砂さんが 名の聴衆を前に現地の状況を語った。清末さんがNGOの活動に参画し、ベツレヘム近郊の町を平和行進していたとき事件は起こった。彼女によれば、イスラエル軍の発砲は決して珍しいことではない。パレスチナの住民は、抵抗すれば眉間か心臓を狙い撃ちされ、抵抗しなくても撃たれるかも知れない恐怖と緊張の日々を送っている。外国人さえも100%安全とは言えない「戦場」であることは、清末さん自身の負傷が物語る。「人間の盾」としてビデオ撮影しながら行進する清末さん達がイスラエル軍から発砲される瞬間のビデオを見て、この「殺し、殺される」非人道的状況がかの地では日常であることを一同は思い知らされた。また、清末さんはパレスチナ系の友人の言葉、いや叫びを紹介、彼は平和を望みながらも、テロは悪だと批判しながらも、支配され追いつめられ、世界の誰からも救いの手を期待できない自分たちに「(自爆テロの他)何が出来るというのか?」と。参加者は平和運動のNGO活動を通して清末さんと知り合ったという、国際派の彼が抱えるジレンマに胸を衝かれた。
清末さんは時に声を震わせながらパレスチナの現状を語り、「いのち」がないがしろにされている事態に対し、現地への署名メッセージ、日本政府への働きかけ、現地で想像を絶するストレスにさらされる子どもたちへの支援など、日本にいて市民レベルで出来ることをぜひ始めてほしいと訴えた。
3回目は、パレスチナ問題の淵源を聖書の時代にまでさかのぼり、数千年にわたる民族と国家の数奇な動きを学びつつ、問題の所在を明らかにしたい。
<平和を創り出す集会V>
講師:村山盛忠さん(日本基督教団阿倍野教会牧師)
日時:7月9日(火)午後 : 〜 :
場所:神戸YMCA1 チャペル
費用:500円(当日集めます)
内容:講演と質疑応答、今後の具体的支援方法について協議
お問い合わせ・お申し込み先
神戸YMCA国際・奉仕センター
TEL:(078)241-7201
FAX:(078)241-7479
E-mail:info@kobeymca.or.jp
神戸YMCA学院
専門学校日本語学科中上級1クラス在籍(中国出身)
リュウ エンエン
―日本にきてどれくらいになりますか。
「ちょうど、1年位です。」
―どうして日本語を習おうと思われましたか。
「姉夫婦が日本の大学に留学していたので、いろんな話を聞いていて日本で日本語を勉強して大学に進学したいと思っていました。」
― どうしてYMCAを選ばれましたか。
「日本語学校の中でYMCAはカリキュラムも充実していて、レベルも高いと評判だからです。」
―日本語は難しいですか。
「はい。大変難しいです。特に、漢字だけでなく、ひらがなやカタカナなど文字の種類も多く、尊敬語や謙譲語などの使い方も難しいです。」
―YMCAへはどのように来られていますか。
「姉夫婦の明石の家で一緒に暮らしています。そこから自転車とJRと徒歩で1時間程です。」
―食事はどうしていますか。
「お弁当を持ってきています。以前はすべて中華料理でしたが、このごろ日本の料理の本を読んで煮物なども作れるようになりました。」
―放課後はどのように過ごされていますか。
「月・火・金は午前、火・木は3時過ぎに授業が終わると、教室に残って30分ほど復習をします。そのあと自宅に帰り、近くの八百屋で9時頃までアルバイトをしています。」
―日本にきて驚いたことをいくつか教えて下さい。
「物価が高いことは姉夫婦から聞いて想像はしていましたが、学費がこんなに高いとは驚きました。日本語学校の1年の学費で中国の大学は20年行くことができます。」
―日本にきて、いいなと思われたところ、こうしたほうがいいのではと思われたことを教えて下さい。
「いい点は留学生に対しての医療費の補助や奨学金の制度があること、また国際交流センターではボランティアで日本語を教えてくれる制度があり、私も週に2回教えてもらっています。悪い点は、年功序列の社会だと言うことです。中国はもっと能力主義の社会で、女性も男性と同じように働いています。」
―日本語を学んで将来どのように役立てたいですか。
「日本の大学に進学し、ファイナンスを専攻して銀行について学び、将来大学の教師になりたいです。中国の銀行は現在ほとんど国営ですが、近い将来民営化すると思われます。そのときのことを勉強して中国の経済発展に役立ちたいです。」
(インタビューを終えて)
とてもまじめに毎日勉強にアルバイトに励む彼女の話を聞き、何人もの留学生がこのように努力しながら生活する姿が想像できました。彼ら彼女らの日々の努力が報われ、夢が実現することを願っています。またYMCAとしてできるだけのサポートができたらと思います。
注*)物価の違いだけでなく、国家援助により学費が相当低額です。
5/8 創立記念日礼拝
6/2カレッジ球技大会
ウエルネスセンター三宮ロッカーが新しくなりました
■採用
杉山修平さん(余島センター嘱託)6/1付
畑中千明さん(学園都市ウエルネスセンター嘱託)6/1付
中村理映さん(余島センター嘱託)6/7付
■退職
前田貴史さん(カレッジ職員)5/31付
成山博子さん(学園都市ウエルネスセンター職員)5/31付
■ご結婚
有歳尚子さん(本部事務局職員)5/19南條元彦さんと
谷川尚さんと田畑友子さん(ともに西宮ブランチ)6/29
■お誕生
間勝也さん(ウエルネスセンター学園都市職員)
ご長女 ののみちゃん 5/24
岩本克弘さん(明石センター職員)
ご次女 美月(ミヅキ)ちゃん 5/26
■ご逝去
山内一郎さん(総会構成員)のご令室様 4/29
小寺隆志さん(ウエルネスセンター三宮職員)のご祖母様 5/6
井上絢子さん(西神戸幼稚園)のご祖父様 5/7
下村俊子さん(理事)のご母堂様 5/20
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