新しい機構へ
神戸YMCAは財団法人、学校法人、社会福祉法人の3つの法人に分かれて地域で活動を続けてきました。同じミッションを掲げつつ、法人としてはそれぞれの理事会の責任において健全に運営されなければなりませんので、それぞれに理事会と評議員会を設置、新しい寄付行為(財団法人、学校法人)と定款(社会福祉法人)の下、それぞれの自治を保ちつつ事業を進めていきます。
しかし、会員の運動体であるYMCAとして一つとなり活動を進めていくために、新たに(元々そうだったのですが)任意団体として「神戸キリスト教青年会」を設置し、地域のために私たちが会員として何ができるか、それぞれの法人が何をなすべきかを検討し支援していくことにしました。そのために新たに「会則」を定め、私たちの活動のルールとします。これによって、私たちの主体的な関わりが更に求められることになり、この「神戸キリスト教青年会」は維持会員によって構成される団体であることといたしました。
新しい寄付行為へ
財団法人は従来のYMCA精神を引き継ぎながら、新しい時代に即応した法人の有り様を求められています。そのために、新しい「寄付行為」(団体最高の規則)を定めることとし、その中で大きな変更点がいくつか発生しています。
第一に財団法人の名称は「神戸キリスト教青年会」から「神戸YMCA」に変更されます。第二に、理事・監事の選任は、従来の総会での議決によるのではなく、評議員会で決められます。理事定数も従来の15〜20名から9〜11名に減じられます。また、評議員会の重要度が増し、以前は寄付行為に規定されていませんでしたが、評議員会が寄付行為に規定されます。第三に財団法人の最高議決機関としての「総会」はなくなります。総会は任意団体「神戸キリスト教青年会」で存続していくことになります。
また、「寄付行為細則」も新たにされて、寄付行為に盛り込めない神戸YMCAとしての有り様を規定しています。たとえば、新たに総主事以外の常勤理事を設置することや役員のキリスト者条項、委員会や後援会・賛助会なども規定に盛り込まれます。
新しい会則へ
会員の運動体としての「神戸キリスト教青年会」の運営に関する「会則」を新たに定めることにいたしました。会則では神戸YMCAの三つの法人がこの運動体によってそれぞれ設置されたことを謳い、維持会員がこの会を構成することとしました。会には25〜30名の常議員を置き、常議員の長に財団法人理事長を当て「会長」と称すること、常議員には財団法人だけでなく、学法・社福からも選任されることとし、神戸YMCAの活動全般や委員会活動などについて審議と議決を行います。総会は年一回、常議員会の報告や提案に基づく、会員相互の学びと協議の場として継続されます。
新しい担い手に
今後の予定としては来る1月27日(金)に臨時総会が開催され、寄付行為をはじめ、重要な規程についての審議と議決が予定されています。その後、新年度から新たな機構、規程で運営が開始されることになります。
神戸YMCAの新しい歩みに運営機構の変更と寄付行為などの規程改定という大きな変化が加えられます。しかし、神戸YMCAの120年続いた使命や活動、その独自性やアイデンティティが失われることではありません。むしろ、そのミッションを高く掲げつつ、時代に即した佇まいを整え、次の時代に前進していきたいと願っています。そのためには、新しい担い手の発掘と養成が欠かせません。多くのユースが育っていますが、ユースのみならず、多くの地域の皆さんがYMCAを支え、主体的に担ってくださることが期待されています。神戸YMCAの新しい出発に、多くの皆さんがエールを送ってくださることを切にお願い申し上げます。
総主事 水野雄二 |