このシリーズでは、神戸YMCAと関係の深い世界のYMCAや、国内外のNGO、NPOについて、ご紹介しています。
今回は、今年設立110周年を迎える中国・天津YMCAをご紹介いたします。
1973年以来神戸市の友好都市となっている天津市。その天津市に天津YMCAが創立されたのは歴史を遡って1895年です。
途中、何度か活動中断の危機を乗り越えて、今年創立110周年を迎えました。
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2004年度「平和のための子ども巡回絵画展」
天津会場のオープニング風景 |
天津YMCAと神戸YMCAは、1996年からささやかな人的交流を始め、2001年夏にパートナーシップ締結を果たしました。
以後、隔年ごとに双方のYMCAを訪問する草の根の交流を続けてきました。
その交流が枝を広げ、一昨年、初めて東アジア3ヶ国間(中国・天津YMCA、韓国・釜山YMCA、日本・神戸YMCA)で「平和のための子ども巡回絵画展」が開催されました。それぞれの国の子どもたちが願い描いた「平和」のイメージは、お国柄の違いを実感出来る希少な機会を提供し、昨年は出展作品も増えました。
そして、昨夏は兵庫県青少年本部と共催して「兵庫県少年少女海外スクール」を実施、兵庫県の少年少女が中国を訪問、天津YMCAの少年少女との文化交流の機会も持たれました。
この海外スクールでは、中国の人たちの手厚い歓迎に心を打たれ、海外の人たちと友好関係を築きたいと切に感じさせるきっかけを参加者に与えてくれました。(好評につき今年も実施予定)このように、天津YMCAと神戸YMCAは年々友好関係を深めています。
今年は天津YMCA創立110周年という記念すべき年にあたり、3回目を迎える「平和のための子ども巡回絵画展」は、米国・シアトルYMCA、タイ・チェンマイYMCAが加わり5ヶ国で巡回する運びとなりました。
また、9月に天津で絵画展が開催されている期間に、創立110周年記念式典が予定されています。この式典には、絵画展参加国の関係者が招待を受け、神戸YMCAからも理事長はじめYMCAをお支え下さっている方々が参加、盛大に行われる予定です。
国レベルでは、国交回復以来最悪といわれる日中関係が続いています。このような時期だからこそ、個人と個人で友好関係を構築できる民間レベルでの交流が必要とされ、いつか来る黎明期に豊かな実りが得られるよう、「平和友好の芽」を大切に育てていくことがYMCAに課せられた使命ではないでしょうか。
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